私がこの作品に出会ったのは、この作品とは全然畑違いのところから。
とあるやおい掲示板で、話題になっていて、凄く面白そうだったから。
元々ハードな話が好きで、BLが好きとは言っても作品を選んで読む方なので、こういうお話は好きなんですよ。
とても良くできたミステリーです。
心理描写で読ませていく感じで、キーワードは、
刑事、
ヤクザ、
ゲイ、
冤罪、
復讐……
もちろんそこに愛憎があるわけで、その愛とは夫婦、家族を含む様々な形があるわけです。
ゲイが絡むと聞いて、引いてしまう人もいるかも知れませんが、そこは読んで頂くとそのキーワードの意味合いが不可欠だと言うことを理解してもらえると思います。
ここで更に注目なキーワードは「
冤罪」
BL好きな人なら木原音瀬さんの「箱の中」
そのほかの人は今度公開される「それでも僕はやってない」などのテーマに通じるものがあると思います。
こちらの作品は「痴漢」ではなくて、傷害も加わるので罪状は違うのですが、そこに
冤罪が絡むのは同じ展開です。
警察の取り調べ、
検察の捜査、
裁判のあり方、そして塀の中の暮らし……
人の人生がどこまで変わってしまうのか。
また法を守る人間は、どこまで正義であり、公正、公平、そして主観を待たずに冷静な判断を下せるのか。
加害者とは、
被害者とは。
その他いろいろなテーマを提供しながら、しかも多くの登場人物の絡み。
いずれ近い将来に私たちの身近になる「
裁判」
これを読むと、更に怖くなります。
人が人を裁くという難しさ。
是非これを機会に考えて欲しい。
すごく長い話でありながら飽きさせない。
一気に読むことも可能な作品の力があります。
この人の作品は初めてだったのですが、是非他の作品も読みたいと思わせる作品でした。
年末年始、時間が余っていたら是非読んでみてください。
ただし……
文庫は、現在けっこう品薄になっています。
平積みになっている本屋さんは多いですが、残り少ないか、上巻が欠品している場合が多いです。
ネット書店さんも店によっては一ヶ月待ちです。
文庫になって更に人気が出たみたいですね。
文庫の方には、小冊子以外では未公開だった番外編が上下巻のそれぞれ一作品づつ入っています。
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こちらもお勧め、手軽な文庫版